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皆さんこんにちは!
秋田県大館市を拠点に電気・空調設備・給排水・住宅リフォームをメインに行っている
株式会社いとだ設備サービス、更新担当の富山です。
~見えない部分こそ“性能を決める”職人の精度~
エアコンや空調設備は、「冷媒(れいばい)」と呼ばれる特殊なガスが
室内機と室外機の間を循環して、熱を運ぶ仕組みで成り立っています。
つまり、冷媒配管は“空気の血管”のようなもの。
この配管を正確に施工しなければ、どんな高性能なエアコンでも本来の力を発揮できません。
空気を冷やす・温めるという単純な作業の裏には、
配管1本1本に宿る職人の経験と緻密な手仕事があるのです。
冷媒配管工事の最初の関門が「フレア加工」です。
銅管の端部を45°に均等に広げ、ナットで接続するこの作業は、
ほんの少しの角度のズレ、力加減の誤差でガス漏れにつながります。
フレア面にバリ(削りカス)が残っていると密着不良、
締め付けが強すぎれば割れ、弱すぎれば漏れ。
わずか1mmの違いが、数年後のトラブルを呼ぶことも。
まさに“職人の手の感覚”が問われる工程です。
冷媒配管が長くなる場合は、溶接で継ぐ作業が必要です。
酸素とアセチレンの火を扱い、銅管を数百度の高温で融着。
その際、配管内を窒素でパージしながら施工しなければなりません。
理由は、内部に酸化ススが付着すると冷媒流路を詰まらせ、
機器の性能を低下させるからです。
「火の強さ・角度・距離・時間」すべてが経験値。
炎の色で温度を読み、金属の色で仕上がりを判断する――
これぞ、職人芸です
溶接が終わったら、次は真空引き。
真空ポンプを使って配管内の空気と水分を完全に抜き取る作業です。
ここを省略したり時間を短縮してしまうと、
内部に残った水分が冷媒と反応して酸化物を発生させ、
冷却能力の低下やコンプレッサー破損を引き起こします。
地味に見えて、実は冷媒配管工事の中で最も大切な工程。
プロは必ず規定時間以上かけて、確実に真空状態を作ります。
冷媒配管は、最終的に壁や天井の中に隠れてしまいます。
だからこそ、「見えない部分をどこまで丁寧にできるか」が、
職人としての信頼を決めるポイントです。
冷媒管をまっすぐ通す、断熱材の継ぎ目をしっかりテープで密着させる、
最終的に見えなくても、全ての動作が“将来の品質”に直結します。
フレア加工・溶接・真空引きが三位一体
見えない部分の施工精度が性能を左右
冷媒配管は“空調の命綱”
経験と感覚で仕上げる、まさに職人の世界
次回もお楽しみに!
秋田県大館市を拠点に電気・空調設備・給排水・住宅リフォームをメインに行っております。
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